乳児湿疹のタイプ
乳児湿疹は、生後1か月ごろから、つるつるすべすべだった赤ちゃんの肌にぷつぷつと出た発疹症の総称です。
小さな湿疹ができ、頬やおでこ、耳が真っ赤になり、かゆみのために顔をこすりつけたりします。
この湿疹から寝つきが悪く、ぐずったりします。
乳児湿疹は、乳児アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎と鑑別困難なとき
「乳児湿疹だからしばらくすれば治る」
と言われ、軟膏を処方されることが多いです。
「臨床診断に苦渋する100の外来皮膚疾患」という京都大学大学院の宮地良樹皮膚科学教授の本でも
日常外来診療において最終診断に悩む皮膚疾患の一つに入っています。
乳児湿疹は単なる湿疹で、自然と治るというイメージがあります。
しかし、乳児湿疹には軽いものから重症のものまであります。
良性型乳児湿疹は、湿疹と湿疹の間が離れているタイプで、
放置しておいても生後2、3ヶ月で消えます。
赤みが強くてくっつき合い盛り上がり、表面は小さな皮がたくさんむけるタイプは、
慢性型乳児湿疹ですが、
アトピー性皮膚炎に変わる傾向が大で注意が必要です。
乳児湿疹のケア
乳児湿疹ケアは、何よりもふだんからの清潔が一番の薬です。
湿疹のできる子は肌が敏感で、
よだれやミルクのかす、汗がついているだけでかぶれやすいため乳児湿疹のケアが重要となりますよ。
日中も肌がよごれたら、こまめにふいてあげてください。
その他表面がザラザラしているシーツや毛布は赤ちゃんの顔にさわるだけで刺激するから
乳児湿疹ケアに良くありません。
赤ちゃんの爪を短く切ってあげて、掻きこわさないようにします。
当然、乳児湿疹のケアのため、下着も清潔なものを着せるようにし、
洗剤は界面活性剤や漂白剤の含量の少ないものを使用します。
入浴は、乳児湿疹のケアに毎日欠かせません。
ひどい湿疹の場合なら、刺激の少ないベビー石鹸をよく泡立て、
こすらずクルクルと泡をころがすようにして洗顔します。
石鹸使用後は、石鹸が残り、症状悪化することもあるから、
必ずすすぎ残しのないよう丁寧に石鹸を落とし乳児湿疹をケアします。
石鹸で洗ったあとは、
低刺激のベビー用ローションやクリームで保湿してあげるのも忘れないでください。
乳児湿疹を写真で観察
乳児湿疹は、アトピー体質がベースとなるアトピー性皮膚炎とほぼ同じ症状を示していて、
この時期だと判断できないものです。
小児科や皮膚科にいっても判断がことなる可能性が高いです。
乳児湿疹かアトピー性皮膚炎か気になるならば、
部位を毎日定期的に湿疹を写真にとって経過を観察する方法があります。
毎日、湿疹を写真で撮るのは大変かもしれないのですが、できたら習慣化させ写真日記にしましょう。
湿疹がどうなのか、前日、前々日の状態は、頭に残っていないし、
過度の評価もしやすいから乳児の湿疹場所を写真で撮ることです。
毎日の乳児湿疹の記録写真でどんな変化があるか比較できます。
気がついた乳児湿疹の症状を、コメントやスケッチを添え書きしておくものよいです。
その記録は医師に相談するとき役に立つでしょう。
自分が写した乳児の湿疹状態を本で確かめたいなら、写真がきれいな専門書を選びます。
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